のぼうの城を読んで

のぼうの城は、映画の原作になった和田竜の歴史小説です。 野村萬斎主演の映画も面白くてヒットしましたが、この小説もまた輪をかけて面白い。 特に主人公の”でくのぼう”侍”のぼう”様が、石田三成の使者長束正家の態度に腹を据えかねて降伏から戦へ転じる流れが秀逸。 のぼう側の侍たちも個性的で、それぞれタイプは違いますが心意気が男前なのは共通なのでやりとりを読んでいて爽快感があります。映画では描かれなかったエ... Read More

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孤独のすすめ

 五木寛之は、その著の中で、人生は青春、朱夏、白秋、玄冬と、四つの季節が巡っていくもの。それが自然の摂理だと説いています。今は、玄冬を迎えているのに青春のような生き方をしろ、といってもそれは無理というもの。  奈良県の明日香村に現存する「キトラ古墳壁画」は、その石室の四方の壁に、方位に対応する神獣が描かれているといわれています。国内の古墳に残る貴重な極彩色壁画であります。すなわち、東に青竜、南に朱... Read More

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近代日本の中でのオカルト、「黒魔術の手帖」のエッセイ群

私には昔から非常に好きで、何度も何度も再読している本が1冊あります。それは澁澤龍彦の『黒魔術の手帖』です。 澁澤龍彦は、フランス文学の翻訳家としても名が知られている小説家・エッセイスト・評論家です。氏は生前、非常に多数のオカルティックなエッセイを遺したことでも有名です。そのエッセイをまとめたシリーズの中の一冊がこの本です。とくに魔術に興味に持っていなくても、耳にする非常に有名なキーワードを核にし、... Read More

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壮大なスケールの歴史物語!吉川英治「三国志」 

とにかく壮大な歴史モノです!三国志というワードだけなら、知っている方は多いでしょう。 今から約1800年前の中国大陸の物語です。中国らしく、とにかくスケールが大きい!数行の記述で数万人が戦って死んだりします! 日本の歴史上最大の合戦は関ケ原の戦いで、このとき動員された東西軍の兵士は約10万人ですが、三国志では100万人単位の兵が戦う戦(いくさ)が何度も出てきます! 本としても膨大な量があり、文庫本... Read More

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日々是好日

最近読んで面白いなと思った小説は、森田典子さんの「日々是好日」です。(にちにちこれこうじつ)と読みます。著者の森田さんが経験した茶道のことが色々と書かれています、映画にもなり、先日他界された樹木希林さんが出演しているので、本屋さんでおススメされていました。 森田さんが、茶道を始めてみて、そこから感じたものを色々書いてあるのですが、私自身、茶道にはあまり興味はありませんでしたが、すごく興味深いばかり... Read More

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レバ刺しの丸かじり

2012年に発売された本になります。6年前になりますが、今でも十分楽しめるエッセイだと思います。 筆者は東海林さだおさんです。本の内容は食にまつわるエッセイです。 ただ、あれがおいしかった、まずかったのエッセイではなく、例えば、食べ物を擬人化して、その食べ物の気持ちを代弁したり、はたまた東海林さだおさんが、世間ではやっている新しい食べ物にチャレンジしたり、東海林さだおさん自身の疑問や不満を解決すべ... Read More

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鴨川ホルモー

私が今日お薦めしたい作品は、万城目学著『鴨川ホルモー』です。 映画化もされたのでご存知の方もいるかもしれません。 あらすじは、京都大学に入学した主人公が、よく分からないサークルに勧誘され、仲間達との対立や恋などもありながら、そのサークルの選手として京都の4つの大学のリーグ戦を勝ち抜いていくお話です。 そのサークルというのは、ホルモーといいます。 ホルモーというのは、小さな鬼を使役して闘う試合の事で... Read More

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赤字JALを描いた物語・沈まぬ太陽

2009年にJALは経営破綻しました。1980年代からの浪漫経営が原因でした。山崎豊子がてかげたJALに経営に関する小説・沈まぬ太陽に浪漫経営の事実が掲載されています。 主人公の恩地元は、NAL(国民航空)の労働組合で上の立場にいたものの、会社から僻地への転勤を命じらました。 その後、パキスタンなどを含めて、アフリカのケニアまで転勤を命じられました。これらを通じて、国民航空の労働組合、浪漫経営の内... Read More

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職業としての小説家を読んで

とりわけ村上春樹のファンと言うわけではないのですが、駅の本屋でたまたま目に止まり、気になり購入して読んでみた本の一冊です。内容は、作者である村上春樹が小説家になった経緯や、普段はどのように執筆しているかなど、彼自身の小説家としての生活やこれから小説家になりたいと考えている人に向けたメッセージなどが書かれたエッセイ本です。国内はもちろん、海外にも多くのファンを持つ彼の独特のスタイルや、小説家というち... Read More

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きいろいゾウ 西加奈子

ついつい面白かったと思う本は、読み始めのスタートダッシュが良いものを選んでしまいがちです。しかし、珍しく、スロースタートなこの本に、読了したときには、ハマってしまっている私がいました。 西加奈子さんの「きいろいゾウ」。読む本を決めあぐねていた私は、活字への枯渇感から、西加奈子さんなら間違いないだろうと、エイッと思い切ってこのを1冊を書店の本棚から取り出したのです。 読み始め、主人公の女性の、狙って... Read More

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